2005年11月23日

Jenny Wren

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作詞作曲:Paul McCartney
収録時間:3分47秒
収録アルバム:Chaos And Creation In The Backyard
収録シングル:なし

2005年9月発売のアルバム『Chaos And Creation In The Backyard』に収録された曲で、アルバムからのセカンドシングルとして2005年11月21日に発売された。「Jenny Wren」は「ミソサザイ」という小鳥の英語名にもなっている。
アコースティックギターを基調とした曲で、ビートルズ時代の「Blackbird」の妹的な曲として位置づけられている。間奏でソロが奏でられている楽器はデュデュクというトルコに広く分布する民族楽器で、リコーダーに近い管楽器である。
「'Jenny Wren'はアコースティック・ギターを使った。'Blackbird'には2つのパートがある。単にギターをかき鳴らすのではなく、ピッキング奏法を使った。この曲も'Blackbird'に似ている。2つのノートをベースにメロディーが重なる。この曲がクールに響くのは、しばらくAメジャーが続いた後に別のノートが加わりクールな響きになるところだ。偶然たどり着いた音だけどね。」(ポール)
「ロサンゼルスにいたときに、すばらしい自然の中でギターを弾きたくなったのさ。だから僕は人ごみから逃げて自然が美しい峡谷に行き、座って弾き始めたんだよ。僕が大好きなジャンルの音楽をね。とても楽しかったから、その峡谷でのすばらしい日のことをベースに作曲したんだ。その夜滞在先に戻って、夕食の準備中に作ったんだよ。おもしろいことに僕はある人にディケンズが大好きだと話していたんだ。その人は"ああ、「互いの友」のジェニー・レンね"と言ったんだ。ディケンズの『互いの友』という作品の登場人物さ。物事にいい面を見ることのできるすてきな少女だよ。潜在意識的に僕はそこから取ったんだと思う。でも僕には'Blackbird'と関連があったんだよね。レンは僕の好みの鳥(ミソサザイ)なんだよ。ミソサザイを見るととてもついていると感じるんだ。そういう背景は混ざっているね。」(2005年、ポール)
シングル発売に合わせプロモーションビデオも制作された。プロモーションビデオは、アルバム『Chaos And Creation In The Backyard』からのファーストシングル「Fine Line」と同じく、ロンドンのRAKスタジオでポールが全ての楽器を演奏するシーンから構成されている。公式サイトでも公開された。
なお、シングルは以下の形態で発売されたほか、ポール・マッカートニーの公式サイトからも有料ダウンロード販売を行った。

7インチシングル
 1.Jenny Wren
 2.Summer Of '59

CDシングル
 1.Jenny Wren
 2.I Want You To Fly

CDマキシシングル
 1.Jenny Wren
 2.I Want You To Fly
 3.The Loving Game

ポールはこの曲を、アルバム発売前のラジオ番組等で演奏を披露していたが、アルバム発売後の2005年9月から11月に行ったアメリカ・ツアー(通称「USツアー2005」)でもレパートリーに加えて演奏した。
ラジオ番組等の音源は、以下のブートで聴くことができる。

(1)2005年7月28日BBC Radio『Sold On Song』(2005年9月10日放送)
 Creation Volume 1 (Green Grape)
 Sold On Songs Radio (CD 2) (Label Unknown)
 Chaos And Creation At Abbey Road Disc 1 (BP -- BP001)

演奏:
 Paul McCartney: Epiphone Texan Acoustic Guitar, Ludwig Floor Tom and Vocals
 Pedro Eusta: the Duduk
録音スタジオ:RAK Studios, London
録音日:circa 2004.9-2005.6
プロデューサー:Nigel Godrich
エンジニア:Darrell Thorp
イギリス発売日:2005.9.12
アメリカ発売日:2005.9.13
日本発売日:2005.9.7

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歌詞・コード
Bb Bb/A Gm Gm/F
Eb F Gm

Bb Bb/A Gm        Gm/F    Eb
Like so many girls, Jenny Wren could sing
  F Gm       F/A Bbm
But a broken heart took her song away

Bb Bb/A Gm        Gm/F   Eb
Like the other girls, Jenny Wren took wing
    F   Gm           F/A Bbm
She could see the world and its foolish ways

Bbm/Db Bbm Ebm   Ebm7/Db  F7  Bbm
How we spend our days casting love aside
Bb/Db  Ebm  Ebm7/Db F7  Bbm
Losing sight of life, day by day

She saw poverty breaking up her home
Wounded warriors took her song away

Bbm Ab Eb/G
Bbm Ab Eb/G
Bbm Ab Eb/G
Bb
Bbm/Db Bbm Ebm Ebm7/Db F7 Bbm
Bb/Db Ebm Ebm7/Db F7 Bbm

But the day will come, Jenny Wren will sing
When this broken world mends its foolish ways

Now we spend our days catching up on life
All because of you, Jenny Wren
You saw who we are, Jenny Wren

Bbm Ab Eb/G
Bbm Ab Eb/G
Bbm Ab Eb/G
Bb

Bbm Eb
Bb Eb
Bb Eb
Bb

(c)2005 MPL Communications

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2005年11月04日

I've Only Got Two Hands

作詞作曲:Paul McCartney
収録時間:3分0秒
収録アルバム:Chaos And Creation In The Backyard
収録シングル:なし

2005年のアルバム『Choas And Creation In The Backyard』のシークレット・トラックとして収録されているインストゥルメンタル・ナンバー。アルバムのラスト・トラック「Anyway」が終了した後、10秒くらい経過してから現れる曲で、曲名が付けられていないが、仮のタイトルとして「I've Got Only Two Hands」と付けられている。
アルバムの他の曲と同じように、全ての楽器をポール1人が演奏しているため、雰囲気はインスト曲が多いアルバム『McCartney』に少し似ている趣がある。
3つのパートに別れていて、最初のパートがピアノとギターを基調としたロックンロール・テイストな曲、次に現れるのが、ピアノ主体のインストゥルメンタル、その次に最後のパートして、ポールが奏でるフルートを多用した「Strawberry Fields Forever」のようなサイケデリックな曲となる。
アルバム『Choas And Creation In The Backyard』のボーナスDVDの映像の中には、この曲でそれぞれのパートを演奏するポールの姿がピックアップされるが、アルバムに収録されているのとは別のバージョンである。

演奏:
 Paul McCartney: Steinway Grand Piano, Bosendorfer Grand Piano, Hofner Bass Guitar, L5 Electric Guitar, Martin 12 String Guitar, Martin D28 Acoustic Guitar, Ludwig Drums, Moog, Harmonium and Vocals
録音スタジオ:RAK Studios, London
録音日:circa 2004.9-2005.6
プロデューサー:Nigel Godrich
エンジニア:Darrell Thorp
イギリス発売日:2005.9.12
アメリカ発売日:2005.9.13
日本発売日:2005.9.7

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