ポール・マッカートニー
リスボン公演(2004年5月28日)レポート

みやかわ 祐一

いやいや、遂にやって来ました。 ヨーロッパの最西端はポルトガル、日本からの距離を考えても1番遠いヨーロッパということになります。

ポールオタを自負するボク、数え上げてみたら、これまで27回もポールのコンサートを観たことが判明しました。 ホント、アホだなぁ! で、今日が28回目と♪(笑)
しか〜し、これまでに観た海外公演は、すべてイギリスかアメリカのみ! そうなんです、初めての非英語圏でのコンサートになるワケなんです。
実はこれ、結構ビビってました。 英語にしたって、なんとかコミュニケーションが取れるくらいのレベルだというのに、他の言語しか通用しない状況だったら・・・ 考えただけで怖かったです。

そんな思いを胸に、前日にポルトガル入り。 ポルトガルって、いつのまにか日本からの直行便が無くなっていたのですねぇ。 ちなみに、スペインも。
そんなワケでロンドン乗り継ぎだったため、リスボンの空港に着いた時点でもう夜の10時過ぎ。
さすがに怖いでしょ! 電車だのバスだのという移動手段は考えず、スグにタクシー乗り場へ。
宿泊ホテルまで直行で15分くらいだったかな? お会計は6.80ユーロ。(\1,000足らず)
う〜ん、こりゃ物価は安そうだ! ちょっと嬉しかった。(笑)

さて、コンサート当日、今回は一人旅だった為と昨日到着したばかりの疲れから、とってもゆっくり
11時に起床。 ホテルでブランチを済ませ、ちゃんと食休みも取ってから出発。
会場の「Parque Bela Vista」は、言うなればかなりデカイ公園で、リスボン市の中心部からも地下鉄で
30分以内で到着できるという、なかなか立地条件の良い場所にあります。
事前入手のチケットに、開場時間14:30と書いてあったため、とりあえず14:00到着見込みで向かった
ところ、ほぼ時間通りに到着。

最寄り駅の地上に出て、まず第一のビックリ!
会場の公園は、「小高い丘」と言うより、ほとんど「山」の上に位置しています。 そうなんです、
結構な坂道を上って行かねばならないのです。
まだ14:00で、太陽も高くかなりの暑さ。 この坂を上っていったら、もう下りてきたくなさそう
と思い、駅近くのスーパーへ飲み水の買出しに行くことにした。 これが大正解! また後ほど。

スーパーで買い物をして、第二のビックリ!
1.5Lペットボトルのミネラル・ウォーターが、32セント(約\45)ですぜ、ダンナ!(笑)
ポルトガル、物価安すぎ! あんまり安いので2本購入。 これまた大正解! 後ほど。
さあ、会場へGO!
10分くらい掛かったろうか、入場口に辿り着いて、第三のビックリ!
なんと、入場待ちの列を作っているファンの数が、わずか50名ほど。
おいおい、ちょっと冷めてるんちゃう? 開場予定時間まで、あと30分足らずだよ!
ところが、ここで急激にスイッチが入る。 「これって、思いっきり最前列のチャンスだろ?」
実は正直なところ、もともとそんなにがんばる予定ではありませんでした。 だから、自分としてはこんなにノンビリとやって来たのに・・・ 現地のファン、もっとノンビリ!(笑)
まあ確かに、14:30に入場しても開演は21:30だから、7時間もあるんですけどね。
とにかく、今から並ぶことは決定!

並んでから5分も経っていないでしょう。 ここで第四のビックリ!
会場スタッフが10人くらい出て来て、待ち行列を押し下げようとする。 仕方なく下がる。 まだ
下がる。 下がる下がる下がる・・・ 結局、100m以上は下げられた。 もちろん坂道を!
ヒェ〜〜〜! ってことは、開場後バトルは上り坂ダッシュを含むことに。 かなり汗。
でも、「この坂道ダッシュは出来ない人おるで! 根性見せれば、最前列チャンス拡大ってか?!」
スイッチ・オン状態の為、スグにプラス思考に転じる。 つくづくポールオタ!(爆)

開場予定時刻きっかり14:30、第五のビックリ!
♪チャンチャカチャカチャカ、チャッチャッチャ〜・・・ 「Coming Up」だ〜〜〜!!
そうです、サウンドチェックが始まったのです。 だから、列が下げられたのね〜!
これはホント、予想外でした。 しかも、こんな1番クソ暑い時間帯に! ようヤるわ!
お陰さまで、退屈な待ち時間が一瞬にしてHappy Timeに・・・ でも、開場時間は??(笑)
メモを取っていなかったのでモレがあるかもしれませんが、以下が演奏曲。

・ Coming Up
・ Honey Hush(これ、やっぱカッコイイ! どうしてリハだけなの?)
・ Honey Don't
・ My Love(リハでヤるのは珍しいよね? 本番セットからハズれたので、嬉しかった♪)
・ C Moon
・ Midnight Special
・ In Spite of All Danger(本番前に初体験! でも、アコギ1本なので聴こえづらい。)
・ I've Just Seen a Face
・ Long Jam Session(なんか、やたら長いジャム・セッション。 即興?の歌もアリ。)
・ Back in the USSR
・ Lady Madonna

ここまで、ちょうど1時間。 終了時刻は15:30。
しかし、ホントにマジで暑い! 山のテッペンなので、何も陽射しを遮るものが無いし・・・
サウンドチェック聴けたから気が紛れたものの、既に1.5Lペットボトル1本、ほぼカラ!
あぁ、2本買っといて良かった!! だが、開演まではあとまだ6時間。 足りるのか〜?

そして運命の16:00、予定より90分遅れでいよいよ開場です。
さすがに、入場待ちのファンの列も長くなってきました。 それでも2〜300人くらいでしょうか。
ボクの入場順は約50番目。 最前列のイイ位置を確保するには、なんとか20番以内に入りたい。
根性見せれば、不可能な目標ではないだろう。 一段と気合いが入ったところで開場!

まずは、金属探知のゲートをくぐらされます。 そして次に、バッグ等の手荷物を持っている人は係員の要請で、中身を見せなければなりません。 ボクはいつもの通り、手ブラ! 飲み水だけ。
これだけでも、かなりのアドバンテージ! もう、10人ほど抜き去りました。
そして最難関、上り坂100mダッシュです。 案の定、かなりキツイです。 しかし、周りを見ると予想通り、走れない人がチラホラ。 「そりゃそうだよ! これはあんまりだ!」 だからと言って、ボクまで歩くワケにはいきません。 みんながツライからこそ、勝負どころなんだ。 走り続ける。
更にまた、10人はかわしたでしょう。
やっとの思いで入場口、もう、足はガクガク! そして、目に飛び込んできたのは、ステージだ!!
でも、ステージ前までは、まだかなりの距離です。 2〜300mはありそう。 フゥ!
最終目的地には、まだ誰1人いません。 最後の力を振り絞って、ラストスパート! オリャ〜!

辿り着きました。 ちょうどラスティの正面あたり、もちろん最前列です! 「I Got It!」
確保できたと同時にヘタり込みました。 足はヘロヘロ、息もゼーゼーです。 闘いは終わった。
結局、15番目くらいのゴールだったでしょうか? 到着時には分かりませんでしたが、落ち着いて
から数えてみると、そのあたりのポジションでした。 良くがんばった。 満足感でいっぱいです。
と同時に、激しいノドの渇きも。 もう1本のペットボトル、半分くらい一気飲み!(笑)
いったい、いくら飲むねん?と思われるでしょうが、そのくらい暑かったのです。 いや、マジで。

さて、すっかり落ち着いたので周りを見渡します。 さすがに、日本人は1人もいません。
ボクの右隣は、まだ結構若そうなポルトガル人カップル。 おジャマしないようにしよう。
そして左隣、今回の旅で1番想い出に残った素敵なお方、ポルトガル人・アーネストさん。
同じくポルトガル人のお友達2人とご一緒に、しっかりと最前列をキープ!
見るからにボクと同年代、しかも体型までボクと同じ!(笑) 第一印象から良い感じだった。
お互いに目が合う。 そして、アーネストさんが口火を切った。 「You Speak English?」
ボクもすかさず、「Yeah! A Little Bit.」 おぉ、英語で通じるぞ! ちょっと嬉しかった。
(以下、アーネストさんを「ア」、ボクをみやかわの「み」と略します。)

ア「どこから来たんだい?」
み「日本からです。」
ア「日本?! そりゃまた遠いな! お前1人でか? ポールのコンサートの為にか?」
み「そうです! ハハッ、確かに遠いですよね。」
ア「ユー・グレート・メ〜ン!(笑) おい、みんな! 日本人だってよ!」
ア友人1「ファッキン・クレージー! ホントかよ?」
ア友人2「スゲーな! そんなヤツ、会場中捜してもお前1人だけだぞ!」
み「ハハハ・・・ こりゃまたどうも!」

まあ、こんな出会いでした。(爆)
その他、ボクたちの後ろ2列目には、スペイン人男性4人組と、ブラジル人女性1人男性2人。
このお方たちも、ボクらの会話にスグ喰い付いてきました。 もう、大盛り上がり!!
みなさん、ビックリするほど陽気で優しい方々。 「おう、飲め飲め!」とばかり、次々とビールを
差し出され、ポテチを袋ごと手渡され、さながら宴会状態に・・・ 圧倒されたけど、楽しかった。
特筆すべきは唯一のブラジル人女性・エスタヴァちゃん、めっちゃカワユイ! 歳の頃は20歳ソコ
ソコだと思うんだけど、スタイル抜群なのにグラマラス! 日本ではお目にかかれないタイプっす。
オヤジ、なんか嬉しい。(笑) この娘とはコンサート中にドラマが! しばし待たれ!(笑)
ところで、ブラジル人? 無知なボクは、「ブラジルも日本に負けず劣らず遠いぞ〜! な〜んだ!
要はボクと同類なのね。 アンタもスキねぇ!」とか、思っておりました。 ところが、ポルトガル
には、ブラジルからの移民がたいへん多いのだそう。 つまり、彼女たちは現地人だったのでした。

また、アーネストさんの話題に戻ります。
すっかり打ち解けて仲良くなってきた頃、ボクにこうやって話してくれました。
「ポールが、ポルトガルでコンサートをするのは初めてなんだよ! ビートルズとしても来ていない
んだ! オレも、ビートルズのファンになって30年経つが、今日初めて、生でポールを観れるって
ワケだ! 興奮のあまり、ちょっとナーバスだぜ!」
この言葉は、ちょっとイタかったですね。 自分の脳天気さを反省させられました。
だって、あんなに熱く30年というキャリアを持つファンが、これまで隣国スペインでコンサートがあっても、行かない(行けない?)で我慢してるんですもの。 でも、それが普通なんですよね。
だから、仲良くなれたと思ったのはボクだけで、アーネストさんは、ホンネではきっとボクのことを
軽蔑しているに違いない、と・・・ ちょっとヘコミましたよ。

アーネストさんはと言えば、相変わらず優しい。 今度はサンドイッチを食べろと差し出す。 次に、思い出したようにポケットから紙を取り出し、「ほら、セットリストだ!」と、自慢気に手渡す。
実はボク、初日ヒホンのセットリスト、意識して見ないようにしてました。 未告知事前情報としてのセットリストは見ちゃったけど、最終的な確認はリスボンの開演を待とう、と決めていたんです。
でも、精神的に気後れしてたし、なにしろこんなに良くしてもらっておきながら、「No,Thank You!」
とは言えず、「Wow!Great!」とか言っておりました。 この辺は、典型的な日本人でしょうか?
更に、「ポール、日本にはたくさん行ってるよな? 彼のコンサート、何回観たことある?」と来た。
もう、とてもホントのことは言えません。 観た回数を数えるフリをしながら、考えに考えた末に、「9回です。」と答えた。 反応は・・・「9回! そんなにか?!」 これでも多かった。(苦笑)

さて、最前列に陣取ってから、かなり時間も経過した。 20時くらいだっただろうか?
スペイン人の1人が歌い始めた。 もちろん、ポールの歌を。 周りがみんな、それに続く。
ここらへんの連帯感というか、ノリの良さは抜群である。 これぞ、ラテン系の真骨頂だろう。
あっという間に大合唱大会! 歌うのを戸惑っていると、みんなから、体中をバンバン叩かれる。
結構、真剣に叩かれる。 ニコニコ笑いながら、叩かれる。 みんな、イタズラ小僧のような顔。
これは、かなり楽しいぞ! ボクも、叩く方と叩かれる方の両方を経験した。
しかし、次から次へと曲が続く。 誰も止めようとはしない。 気が付けば、開演時間はもうスグにまで迫っていた。 ボクの気後れも、すっかり消え去っていた。
さあ、開演です。 まずは前回のツアーでもあったプレ・ショウから。
ステージ左側に、赤のラメ入りド派手ジャケットにオレンジ色(だったかな?)のシルクハット?を
被った男が登場します。 ひと昔前のエルトン・ジョンみたいな風貌です。 この男はDJ役という
設定で、ターンテーブルにレコードを乗せます。

流れてきた曲は「Venus & Mars」。 ちょっとドキドキしました。 アーネストさんからのリストで
オープニング曲が「Jet」だと知らされていた為、「WINGS OVER AMERICA」のメドレー再現の流れか?
と思ったんです。 だから、万年2曲目(笑)の「Jet」がオープニングなのか?と・・・
でも、夢はやはり夢でした。 その後は「Dark Room」「Oh Woman Oh Why」「Temporary Secretary」などなど、マニアックな曲のオン・パレード!(爆)

ステージ上に続々と登場するキャラクターは、前回よりもいまひとつインパクトに欠け、実はあまり記憶に残っていません。 淡々と進んでいく感じがとても強かったのですが、最後に来た〜!
総ラメ・ミニスカワンピのおネーチャン5人組! それぞれ、金・銀・白・オレンジ・ピンクの衣装。
もう、登場時からパンツ丸見え! しかも、見せパンがこれまた5人色違い。
あぁ、最前列で良かった! オヤジ大喜び!(笑)

 

プレ・ショウが終わり、バンドの爆音と共に、ステージ上のカーテンが横にスライドして開きます。
その後ろには、ポールだ〜〜〜!!! もちろん、バンド・メンバーも勢揃いしていました。
いよいよ始まるのです。

1. Jet
毎回減る一方のWINGS曲ですが、これはハズせませんよね。 なんといっても、ノリがイイです。
 2曲目のイメージが勝手に付いてしまっていますが、なんのなんの! 会場は早くも最高潮です。

2. Got To Get You Into My Life
80年、幻のWINGS来日公演でオープニングを飾るはずだった曲。 ノリノリで畳み掛けます。
オリジナルに近いシンプルな演奏ですが、ギターがイイ音を出しています。 GOODです。

3. Flaming Pie
今回のツアーで初めて聴ける曲の1つです。 でも、印象はイマイチ! というか、異質でした。
 とにかくKBの音が前面に押し出されており、なんか楽曲自体が軽いイメージに・・・
 ボクは、今のポール・バンドのギターの音が好きなんだなぁ、とつくづく思いました。
 (でも、帰国後にネット上にアップされてたビデオの音は、バランス良かったですねぇ。)

4. All My Loving
この曲は、ポールが作ったB4曲の中で、1番好きな曲です。 それだけに、前回ツアーの時にも
思ったのですが、ガッカリしちゃうんです。 曲のノリも、ポールのボーカルも、なんか違う!
B4を思い出して聴いちゃうのがいけないのでしょうけど、でもカッコ良くナイ!
(たくさんのファンから、反感を買いそうですが・・・)

5. Let Me Roll It
前回のツアー時と変化ナシ。 エンディングのジミ・ヘンまで一緒。 ポール、これも好きねぇ!
 正直、WINGSのもっと別の曲に変えてほしいかな?

6. You Won't See Me
これはカッコ良かった! B4オリジナルに、とっても近かった。 ボーカル/コーラスもステキ
だったし、改めて聴かされると、楽曲自体もスゴくイイですね♪ さすが、ポール!

7. She's A Woman
これもカッコ良かった! ギターの切れ、抜群!(そりゃ、プロだって!(笑)) アンプラグド・
バージョンよりも遥かにポールらしい。 B4時代のライブでも、定番でしたもんね♪

8. Maybe I'm Amazed
これも、何度聴いてもカッコ良い! 今回のツアーではかなり序盤の演奏曲となったが、ボクと
しては聴きたいタイミングもバッチリ! どうしても「WINGS OVER AMERICA」を思い出す。

9. The Long and Winding Road
イイ曲です。 それ以上のコメントありませんが、この辺の流れも「WINGS OVER AMERICA」だよ。

10. In Spite of All Danger
さぁ、アコギ・コーナー。 「ジョンとジョージと他に2人の男と一緒に演奏してた曲」という
MCで始まるのですが、抑揚の乏しいこのテの曲を、アコギ1本で魅せるねぇ! さすが、ポール!

11. Blackbird
正直、ちょっと聴き飽きました。(失礼!)

12. We Can Work It Out
この曲は、アコギ・コーナーでは1番盛り上がると思っています。 楽曲自体も好き!

13. Here Today
何てことないギターに聴こえるけど、この曲は難しいですよね。 これもイイ曲! でも、ジョン
へのトリビュート曲も変えてほしかったぞ!

14. All Things Must Pass
ここから、メンバーも加わってのアコースティック・セット。 ジョージの作る楽曲は、なんか
優しさに満ち溢れていますね。 現在のポールが歌うと、妙にハマる気がする。

15. I'll Follow the Sun
これも、とってもビートリー! コーラスもスゴくキレイでした。 満足の1曲!
エンディングの「♪For tomorrow may rain so I'll follow the sun」を3回繰り返し。

16. For No One
これはどうなんでしょう。 イイ曲だと思うのですが、ちょっとライブ映えは??

17. I'll Follow the Sun (reprise)
再度、「♪For tomorrow may rain so I'll follow the sun」 おチャメ〜!(笑)

18. Calico Skies
これはマジでイイ曲ですね! この曲を大阪ドームで初披露してくれたことは、いつまでも忘れ
られない想い出となることでしょう。

19. I've Just Seen a Face
前回ツアーと変わらず。 アコギ・イントロで始まりました。 好きな曲です。

20. Eleanor Rigby
これも、ちょっと聴き飽きたかな? ポール、ゴメン!

21. Drive My Car
この曲はシビれました! 93年のオープニング曲ですが、ポールのボーカルが格段にカッコ良い。
 ギターも、相変わらずビンビンで迫って来ます。 バンドのクオリティが際立ちます。 お見事!

22. Penny Lane
同じく93年の演奏曲ですが、これも今回の方がずっと良い。 ポールのボーカルは絶好調です。
 1ヶ月以上に及ぶツアーのことを考えると、あれでも70〜80%くらいのパフォーマンスでしょう。
 このテのクリアなハイトーンは、そんなに楽なボーカルじゃないはずなのに・・・ 驚異の60歳!

23. Get Back
昨年「Let It Be Naked」がリリースされたこともあり、必ず復活するだろうと思っていた1曲。
90年ツアー以来ですが、これもカッコ良かったですよ〜! 参りました!!

24. Band On the Run
これは絶対にハズせない定番ですね。 観客のボルテージも一段と上がります。 何度も聴いて
いるけど、やっぱりカッコ良い!

25. Back in the USSR
これまた、何度聴いてもカッコ良い1曲。 ギターもコーラスも申し分ナシ!

26. Live and Let Die
これも定番ですし、大好きな曲なのでハズせないのですが、今回はちょっとだけ不満が・・・
見せ場の爆発シーンで、「ドッカン!」と来ない。 今回は炎がメインで、爆音はイマイチ!
火炎量だけは多かったのでめっちゃ熱かったですが、この曲にはやっぱ、爆音が不可欠でしょ?
27. I've Got a Feeling
ツアー開始前、この曲がオープニングになるのでは?と予想していました。 今回、1番楽しみに
していた曲でもありました。 期待が大きすぎたでしょうか? ちょっと肩透かしな感じでした。
適度に流してる感じのボーカルなんですよね。 現在のポールなら、もっと歌えるはず! 残念!

28. Gimme That Thing (improvised song on piano)
ってタイトルなんですね?(笑) 前回ツアー時、「Fool on the Hill」の前にマッサージ話MC
のイントロとして、ポールがマジックピアノで弾いていた幻想的なフレーズのことです。
今回はこの伴奏に合わせて、「♪It's time for the Massage」と、一応メロディを付けて歌って
いたのでした。 それにしてもこのタイトル、ポールが付けたものなんでしょうか?

29. Lady Madonna
前の曲で一瞬のブレイクの後、すかさずこの曲のイントロに移行します。 アレンジ等、前回と
まったく同様でした。 ポール、この曲も好きなんでしょうね〜! このところ、終盤の定番曲
となりつつあります。 まあ、イイ曲ですよね。 ボクにとって、特別な思い入れはありません。

30. Baby Face
「Hey Jude」の前のお決まりフェイントです。 短めに終わりました。

31. Hey Jude
前にお話したブラジル人女性・エスタヴァちゃん、2列目でボクの真後ろにいらっしゃいました。
コンサートの間中、エキサイトしてはボクにもたれ掛かって来て、その豊満な胸が当たる当たる。
そんな大胆な!ってくらい、グイグイ来るんです。 お陰でボクは、ポールとエスタヴァちゃん、
2人同時に集中するハメに・・・(爆) はい、すいません、紛れもなくオヤジです。
「Hey Jude」のラストの大合唱の時に、エスタヴァちゃんがブラジル国旗を広げ、ボクの肩を叩
いてくるのです。 そして手を取り合い、一緒に国旗を掲げました。 するとその直後、前方の
巨大スクリーンに2人の姿が大写しに! もう大喜び! すっかり、ブラジル人デビュー成功!
周りのファンがみな手に手を取り合い、大感動の中のフィナーレでした。 それにしてもスゴい
一体感でした。 あれぞ、ラテン系のノリなんでしょうね。 とてもマネできませんよ!

<encore 1>
32. Yesterday
前回同様、エピフォン・テキサンを持って登場! そして、いつも通りの演奏です。 でもねぇ、
これはハズせないですよ! 何度聴いても、ポールらしさがギッシリ詰まっています。 好き!
そうそう、初日ヒホンでは「no more landmines」青Tシャツだったらしいですが、この日は赤。
バックには、プレ・ショウの登場キャラクターと思われるイラストがプリントされていました。

33. Let It Be
「Yesterday」同様、ポールの代表曲なんでハズせないのでしょうが、この曲はちと食傷気味。
まあ確かに、会場は盛り上がる。 ボクにとっては休憩時間?(笑)
34. I Saw Her Standing There
これは、アンコールに持って来いの曲ですね。 会場の盛り上がりも、もうタイヘン!
みんな足を踏み鳴らして、踊りまくりです。 このノリ、楽しい〜〜〜!!

<encore 2>
35. Helter Skelter
2回目のアンコールは、ポルトガル国旗を持っての登場です。 会場は当然、大歓声!
 そして、遂にあの曲です。 一昨年の日本公演の時も、各BBS上で「この曲が聴きたい!」という
 書き込みがたくさんありましたよね。 とにかく人気ありますねぇ! もちろん、ボクもです!
 そして期待通り、カッコ良かった〜! さすがに疲れるからか?歌い出しの直前のギター・リフを
 1回分余計に弾いたりしてスカされるのですが、そんなの気にならないほど迫力のサウンドです。
 大満足でした!

36. Sgt. Pepper's/The End
最後の最後は、前回同様にこの曲です。 カッコ良いですね♪ これも、ポールらしい曲です。
 この日はラストのギターソロ・バトルで、ラスティの6弦が早々と切れるハプニング! でも、
 そんなことお構いナシです。 3人とも弾きまくりで、バトルは延々と続きます。
 エンディングのポールの左腕の突き上げが、前回より若干小さいかな?と感じましたが、OK!
 素晴らしいフィナーレを迎えました。

以上が「ROCK IN RIO LISBOA」初日、ポールのコンサートの全貌です。
素晴らしい現地ファンのみなさんと一体となれた充足感に溢れ、しばし呆然といたしました。
ふと横を見遣ると、ポール初体験・アーネストさんの眩しいばかりの笑顔! エスタヴァちゃんは
ボクの耳元で、「オブリガート!(ありがとう!)」と囁いてくれます。 そして周りのみんなと、
次から次へとハイタッチ! コンサートが終わっても、お祭り騒ぎは終わりません。
もう、タマらないですよ! とてつもなく、嬉しい気持ちになるもんです。 幸せでした。

今日のコンサートは、これまで観てきたものとは明らかに違う次元の体験でしたね。 それを演出
してくれたのは他ならぬ、ポールを愛する現地のファンの方々です。 ホント、グレートでした!
みなさん、ありがとう!! ポルトガルもスペインも大好きになったよ!
またいつの日かお会いできることを願って、みなさんに別れを告げました。


帰国後、ネット上でリスボンのレポートを見つけました。 そしてそれは、あのアーネストさんの
書かれたものでした。 その中でボクのことを、素敵な仲間の1人として紹介してくれています。
これを見つけた時の嬉しかったことといったら・・・ 忘れられぬ1日となりました。

アーネストさんのレポートは、下記URLです。
http://www.macca-central.com/macca-news/MoreNews.cfm?ID=1535


2004年ツアー情報のページに戻る