1999年6月30日 ポール、ニューアルバムについて語る

 ポール・マッカートニーは、最近、アメリカの新聞「ナイト・リッダー」や、「クリーブランド・プレイン・ディーラー」紙の新聞記者のインタビューに応じ、ニューアルバムについて次のようなコメントを残している。
 なお、ポールのニューアルバム(アルバム名未定)は、8月頃に発売予定であるという。

 「リンダが亡くなったあと、あるときふと、何らかの形で過去に立ち返ってみる必要があるなと思った。でも、僕にはどうしたらいいかわからなかった。このロックンロールのアイデアは、リンダが僕にやるようにと、とても熱心に勧めてくれていたことだった。だから、仕事に戻るいいきっかけになった」
 「ビートルズがやっていたのとまったく同じようにレコーディングした。朝10時にスタジオに入って、10時30分までには仕事にとりかかれるように準備をした。10時30分から1時30分のあいだに2曲はレコーディングしてしまおうと思っていた。1時30分から2時30分までがランチタイムで、その後2時30分から5時30分のあいだにもう2曲仕上げる。週の終わりまでに20曲はレコーディングできた。仕事の仕方としてはすごくやりやすかった。またあんなふうにレコーディングしてみたいと思っている。とはいっても、ロックンロールだから、実際には『仕事』じゃなくて『遊び』だけどね」
 「今回のアルバム作りでおもしろかったのは、カセットで古い曲をかけて歌詞の聞きとりをしたこと…あのころはまさに45回転レコードのアナログの時代だったな…。そう、紙と鉛筆を使って、歌詞の最初の1行を聞きとっては紙に書く。それからカセットを止めて、巻きもどして、また次の行を聞きとって。そんなことをくりかえしていたら、『そういえば、こんなことをするのはティーンエイジャーのころ以来だな』なんて懐かしい気分になったよ。昔のいろんなことを思い出したね。ビートルズを結成した最初のころみたいだった。歌がどんなふうに展開していくか知りたければ、自分でこつこつ紙に書いていくしかなかった。そういうわけで、今回のはなかなかシブイやり方だった」
 「残念ながら、リンダはアルバムの完成を見届けることはできなかった。でもだからこそ、完成させなければならないと思ったよ。リンダのためにね」
同紙によれば、アルバムでポールと共演したのは、ギターのデイブ・ギルモア(ピンク・フロイド)とミック・グリーン、ドラムのイアン・ペイス(ディープ・パープル)、キーボードのピート・ウィングフィールド(イギリスのベテラン・セッション・ミュージシャン)。ポールはベースとボーカルを担当した。
 「アルバムは、僕とギターのデイブ・ギルモア(ピンク・フロイド)とミック・グリーン、ドラムのイアン・ペイス(ディープ・パープル)、キーボードのピート・ウィングフィールド(セッション・ミュージシャン)の5人だけで作った。最初はちょっとやってみないかって感じでただジャム・セッションをしてただけだったんだけど、結果的に21曲もレコーディングすることになった。それで今、そこからしぼり込んで、いちばんできのいいものを選んでいる最中なんだ。もうすぐミキシングを完成させて、タイトルを考えて、アートワークを仕上げて、リリースする」

1999年6月23日 On Air情報

番組名: VIBE CLASSICS / Artist Special - Paul McCartney
放送日時: 1999年6月19日  10:0011:00(再放送)1999619日  23:0024:00 (VIBE
内容: 以下の曲のプロモの放送
1. Band On The Run (25th Edition version)
2. Getting Closer
3. Bob Marley / One Love
4. Ebony And Ivory (W/Stevie Wonder)
5. Say Say Say
6. Tug Of War
7. My Brave Face
8. This One
9. Hey Jude (from Knebworth Live)
10.Birthday
11.SGT.Pepper's Lonely Hearts Club Band
12.C'mon People

1999年6月20日 動物実験の反対を訴える団体にリンダの曲を提供

 ポール・マッカートニーは、イギリスのBUAWという動物の生体解剖の全廃を求める団体に賛同し、リンダ・マッカートニーの曲「White Coated Man」とそのプロモビデオを提供した。
 「僕もこれまで、動物実験を経た製品で家の掃除をしてた。あなたもそうじゃないですか?さあいっしょに、『白いコートを着た人たち』に、僕らが求めているのはクリーンな製品とクリーンな良心だと訴えよう」とポールは語っている。

1999年6月19日 ポール、コソボ難民のためのチャリティー絵本に作品を提供

 ポール・マッカートニーが作品を提供しているコソボ難民の子どもたちのためにチャリティ絵本「COLOUR FOR KOSOVO」が制作されたことが明らかになった。この絵本には、美術、映画、音楽などの分野で活躍するイギリス人アーティスト27人が参加している。この絵本は、それぞれのアーティストが提供したシンプルな線画を集めたもので、全32ページ(うち4ページはぬりえになっている)で、ぬりえができるように色鉛筆一式がついている。
 ポール以外にはダミエン・ハーストやトレイシー・エミン、ギルバート&ジョージ&クリス・オルフィリなどが参加している。この企画を運営しているカラー・フォー・コソボ委員会によると、初版の10万冊が完成し、そのうちの7万冊が難民キャンプの子どもたちに配られているという。残り3万冊はイギリスで1冊5ポンドで販売され、収益金はユニセフに寄付される。

1999年6月19日 「Say No To GMO」キャンペーン

 6月10日、ポール・マッカートニーはロンドンで記者会見を開き、リンダ・マッカートニー・ブランドのベジタリアン食品に遺伝子を組みかえた原料が混入することのないように、大豆の代わりに、遺伝子組みかえ技術の不可能な小麦を使うレシピにあらためたことを発表し、同時に、遺伝子組みかえ(Genetically Modified Food : GM)食品に反対するキャンペーン(「Say No To GMO」)を行っていくことを発表した。
 ことの発端は、今年2月にイギリスのテレビBBC2の番組『ニュースナイト』で放送されたニュース(リンダ・ブランドの冷凍ベジタリアン食品にGM大豆が含まれているというニュース)である。
 この日、会見にのぞんだポールは、次のように述べた。
「1991年にリンダが自分のブランドのベジタリアン食品を発表して以来、僕たちはお客様とのあいだに信頼関係を築いてきました。お客様とのせっかくの信頼関係を維持するために、前回起った問題を誠意を持って受け止め、僕たちの正直な気持ちとして、このような措置をとることにしました」
「僕たちの目標は、GM食品などいっさい混じっていない製品を提供する世界一純粋な会社になることです。そのためにはあらゆる努力を惜しみません」
「残念なことに、僕たちはGM食品があふれた世の中に生きていますが、僕たちはGM食品には反対です。だからこそ今、GM食品への抗議キャンペーンを一生懸命に行なっているのです。パッケージにある"Say No To GMO"をスローガンに」
「こういったことは僕たちにとっては新しいことでも何でもありません。1995年の時点ですでにリンダはこう言っていたのですから。『私のブランドの食品は、化学業界の手で栽培させるよりも、母なる自然に育ててもらう』と。そして僕たちは今でも、リンダが決めたその方針にこだわって食品作りを行なっています。GM食品が混入するリスクをゼロにするために原料から大豆を取り除き、代わりに小麦を使うことにしたわけですが、すばらしいことに、小麦を使うことによって、リンダの食品の味がさらによくなりました」

1999年6月19日 ポールの新曲、インターネット上で発表

 ポール・マッカートニーの新曲「Clean Machine」「Clean Machine(Extended DJ Intro)」が、以下のページで聴くことができる。(聴くためには、Real Audio Playerが必要)
 聴くことができるのは、リンダ・マッカートニー・プロ・サイクリング・チームのオフィシャル・サイトで、アドレスは以下のとおり。
          
http://www.lindamccartney-pct.co.uk/index2.htm
この曲は、アルバム「Fireman」のセッションの時に録音された曲で、ポールのボーカルは入っていないインストゥルメンタルである。この曲のクレジットは、MPLにより、Paul McCartneyと記されている。

1999年6月1日 ポール・マッカートニー、チャリティー・アルバムに曲を提供

 ポールが、7月15日発売予定の海洋環境保護のためのチャリティ・アルバムMOM III : MUSIC FOR OUR MOTHER OCEAN」に曲を提供する予定である。ポールがどの曲を提供するかは現時点では明らかにされていない。アルバム“MOM”シリーズはこれが3作目で、ポールを含め計16組が参加の予定である
 アルバムの収益金は海の環境保護を訴える団体サーフライダー・ファウンデーションに寄付される。
 なお、参加予定アーティストおよび予定収録曲は次のとおり。

 パール・ジャム The Whale Song
 ベック Electric Music & The Summer People
 ポール・マッカートニー (
未定)
 バットホール・サーファーズ Summer In The City
 スヌープ・ドッグ Rockaway Beach
 ブライアン・セッツァー&ブライアン・ウィルソン Little Deuce Coupe
 ベン・ハーパー Wicked Man
 レッド・ホット・チリ・ペッパーズ How Strong
 ジェイムズ・テイラー Gaia
 ビースティ・ボーイズ (未定)
 ジェーンズ・アディクション Ocean Size
 アリソン・ムーアラー Here Comes The Sun
 クリス・アイザック Winter Waves
 リサ・ローブ Summer
 スプリング・モンキー Coconut Song
 エバークリア Walk Don't Run

1999年5月26日 ポール・マッカートニーのアルバム、紙ジャケットCD仕様で日本のみ限定発売

 ポール・マッカートニーがソロ時代に発表したオリジナル・アルバムのうち16タイトルのCDが紙ジャケットで再発売されることになった。日本のみの限定発売で、8月25日に「McCartney」(東芝EMI/TOCP 65500)、「Ram」(TOCP 65501)、「Wild Life」(TOCP 65502)、「Red Rose Speedway」(TOCP 65503)の4枚が発売される予定である。(各税抜2,427円)。
 その後数回に分けて、「Press To Play」までのオリジナル・アルバムとベスト盤「Wings Greatest」、それにライブ・アルバム「Wings Over America」が発売され、「Wings Over America」はオリジナルどおり3枚組(通常のCDでは2枚)になる予定。アナログのオリジナル盤にできるかぎり忠実に作られるため、現在ボーナス・トラックとして収録されている曲は含まれない。音源は1993年にデジタル・リマスターされたものが採用される。

1999年5月23日 リンダ追悼のクラシック・コンサート「A Garland for Linda」

 イギリス南部にあるSurreyのCharterhouse Schoolで、今年の7月18日に、「A Garland for Linda」と題したリンダ・マッカートニー追悼のクラシック・コンサートが開かれることになった。the Joyful Company of Singersが、ポールを含む8人のイギリス人作曲家の曲を演奏する予定で、ポールの作曲した曲は「Nova」というタイトルが付けられているという。
 また、アメリカのニューヨークでも、12月4日に開催される予定である。

1999年5月23日 ポール、ニューアルバムの発売を予定

 Billboardによると、ポールが今年の3月に元ピンク・フロイドのデイブ・ギルモアらと行ったロックン・ロールのオールディーズを演奏したセッションを、正式にアルバムとして発売する準備があるということである。このセッションでは、新曲2曲と、Carl Perkinsの「MovieMag、 Gene Vincentの「Blue Jean Bop」、 Jerry Leiber and Mike Stollerの「Thumbin' A Ride、Otis Blackwellの「Ready Teddyなどのオールディーズ17曲が録音されたということである。
 このアルバムの発売は、早くて
7月頃を予定しているという。

1999年5月23日 「ビートルズの新曲発見」のニュースはデマ
           映画「Yellow Submarine」発売記念のコンサート

 5月11日の「ビートルズの新曲発見」というイギリスの大衆紙「Sun」のニュースは、どうやら誤報ようであった。 ニュースの真相は、映画「Yellow Submarine」のビデオ化のために映像を整理していたところ、「Hey Bulldog」のレコーディング風景を収めた映像が発見されたというもの。また、映画「Yellow Submarine」のビデオ化を記念して、8月30日には、リバプールで記念コンサートが開催される予定である。ビートルズのメンバーが出演するかどうかは不明。

1999年5月11日 ビートルズの新曲発見

 アップル社は、ビートルズが1968年に録音した曲を新曲として今秋に発売する準備があることを発表した。この曲は、1968年にアビーロード・スタジオで録音されたもので、ジョン・レノンがボーカルをとっている。アニメ映画「Yellow Submarine」に収録される予定であったが、編集の都合でカットされたという。また、EMIレコードが今年中に映画「Yellow Submarine」のビデオ化と再編集したサントラ盤の発売を企画しており、新曲はその発売促進の目玉となる。
 なお、新曲の題名や、出所は明らかにされていない。

1999年4月12日 リンダ追悼コンサートにポールが登場

 4月10日にロンドンのロイヤル・アルバート・ホールで「Here, There And Everywhere」と題されたリンダ・マッカートニー追悼コンサートが開催され、ポールもヘフナーのベースを弾くというかたちで参加した。
 このコンサートには、Tom Jones,
Marianne Faithful, Elvis Costello, George Michael, Sinead O'Connerらが参加し、Tom Jonesは「She's A Woman」、Elvis Costelloは「Warm And Beautiful」「That Day Is Done」、George Michealは「Eleanor Rigby」「The Long And Winding Road」を演奏した。
 最後にポールが、出演者と一緒に登場し、ポールはヘフナーのベースを持って、「Lonesome Town」(1950年代のRocky Nelsonのヒット曲)、「All My Loving」を演奏した。コンサートのフィナーレは、「Let It Be」であり、ポールはただ出演者に囲まれて肩を組んでいたという。
 このコンサートには5,000人の観客が詰めかけたが、コンサートの前半には、ポールとその家族(ポールの初孫も!)は客席にいて、ステージを見ていたということである。

1999年3月24日 ポールが「フリーダム・フォー・チベット」に参加

 3月10日に、ロンドンのウェストミンスター・セントラル・ホールでアニー・レノックスの提唱によりチベットの独立を支援する集会「フリーダム・フォー・チベット」が行なわれ、ポールが「ブラックバード」の詞を朗読するというかたちで参加した。
 この行事は、1959年に起こったチベット動乱から40年目を迎えた記念として開催されたもので、ロンドンとインドで行われた。
 なお、チベット独立運動関係では、「チベタン・フリーダム・コンサート」の第1回(1996年)にオノ・ヨーコ&IMA、第3回(1998年)にショーン・レノンが出演している。

1999年3月21日 リンダ・マッカートニー追悼コンサート

 4月10日にロンドンのロイヤル・アルバート・ホールで「Here, There And Everywhere」と題されたリンダ・マッカートニー追悼コンサートが開催されることが発表された。
 このコンサートは、元プリテンダーズの
Chrissie Hyndeが主催し、Elvis Costello, Tom Jones, Sinead O'Connor, George Michaelらが出演する予定である。ポール自身は出演しない模様。
 なお、チケットの方は3月19日に発売され、発売開始後1時間で完売となった。また、コンサートの模様は、
Kevin Godley(元10cc)の監督で撮影され、4月18日にBBCで放送される予定である。その前日の17日に、ラジオでも放送される模様。

1999年3月21日 ポール・マッカートニー「ロックの殿堂」入賞

 3月15日にニューヨークのウォルドフ・アストリア・ホテルで行なわれた「ロックの殿堂(Rock'n'roll Hall Of Fame)」授賞式にポールが出席し、ロックの殿堂入りを果たした。また、ノン・パフォーマー部門で受賞したジョージ・マーティンも出席した。
 なお、ビートルズ関連では、1987年にビートルズがグループとして、1994年にジョン・レノンがソロとして入賞を果たしている。
 ポールへの表彰は午後11時ごろあり、グレーのシャツに黒のスーツ姿でステージ上に現れ、受賞のスピーチでは次のように述べた。
「すばらしい賞をもらえて光栄です。すばらしいことだけど、同時に悲しくもあります。というのは、この喜びをリンダとともに分かちあいたかったからです。リンダはこの日を待ち望んでいました。でもすばらしいことだし、リンダもすばらしい、僕らみんなすばらしくて、それにみんなかっこいい」
「これで僕を殿堂入りさせた。ジョンのこともさせたよね。すてきじゃないか。だけどジョージとリンゴのことはどうなっているんだ?おいおい、頼むよ、みんな。頼んだよ」
「僕はクリーブランドが大好きです。クリーブランドがリンダのお母さんを生んでくれたから。それに僕はニューヨークが大好きです。ニューヨークがリンダを生んでくれたから!これは君にだよ、ベイビー!」
 授賞式のあとはそれぞれの受賞者による演奏が行なわれ、ポールはトリとして舞台に上がって、エリック・クラプトンやロビー・ロバートソンらをバックに「Blue Suede Shoes」を演奏した。演奏の最後には、ほかの受賞者や、レイ・チャールズ、ローリン・ヒル、ウィルソン・ピケット、ボノなどのプレゼンターを含めたスターたちがステージに勢ぞろいし、超豪華なジャム・セッションとなった。ポールも「ホワッド・アイ・セイ」の演奏に加わり、ステージ上をはねまわった。そしてビリー・ジョエルが「レット・イット・ビー」を歌いはじめると、ポールがコーラス部分から加わり、リード・ボーカルをひきついで全員によるコーラスとなり、およそ4時間にわたったセレモニーをしめくくった。

1999年3月14日 ポールの絵画展の公式ホームページ

 ポールの初めての絵画展が、5月1日から7月25日までドイツのジーゲンにあるアート・フォーラム"Lyz"で開かれる予定であり、開催に先駆け、絵画展のオフィシャル・サイトでポールの絵画を公開している。URLは以下のとおり。
                 
http://www.siegen-wittgenstein.de/kultur/pmc/indexb.htm
このサイトは4つのコンテンツからなり、コンテンツはそれぞれ
  Foreword・・・絵画展のワールド・プレミアにあたっての序文
  The Art Of Paul・・・ポールのアート
  Gallery・・・ポールの絵を集めたギャラリー
  Critics・・・絵画展についての論調
となっている。
 ポールは先に行なわれたインタビューで次のように語っている。
「実際に絵を描くようになってわかったことは、ある物をできるだけ正確に再現しようとすればするほど正確には描けないものだということ。あんまり力が入りすぎるとどんどん不自然になっていって、その物の魂のようなものが失われてしまう」

1999年3月7日 Band On The Run 25周年記念盤CD続報

 3月9日に米国で発売予定のCD「Band On The Run 25th Anniversary Limited Edition」について、収録曲の内容が明らかになった。CDは2枚組で、CD1には、オリジナルの収録曲とシングル発売された「Helen Wheels」(アメリカ盤にはアルバム「Band On The Run」に収録されており、現在発売しているCD「Band On The Run」ではボーナス・トラックに収録されている)が収録されており、CD2には1973年9月にアフリカのラゴスで行われた「Band On The Run」セッションからのアウトテイクと、関係者のインタビュー、1975年、1989年、1993年のツアーからのライブ・テイク、リハーサル等が収録されている。曲目は以下のとおり。

CD1
1     BAND ON THE RUN
2     JET
3     BLUEBIRD
4     MRS VANDEBILT
5     LET ME ROLL IT
6     MAMUNIA
7     NO WORDS
8     HELEN WHEELS
9     PICASSO'S LAST WORDS
10    NINETEEN HUNDRED AND EIGHTY FIVE

CD2

1     PAUL McCARTNEY (Dialogue Intro)  BAND ON THE RUN (Nicely Toasted Mix)
2     BAND ON THE RUN (Original) (02.04)
  PAUL McCARTNEY(Dialogue Link 1)
3     BAND ON THE RUN (04.59)
  (Barn Rehearsal 21st July 1989)
4     PAUL McCARTNEY (Dialogue Link 2)

    
MAMUNIA (Original) (02.23)  
    
DENNY LAINE (Dialogue)
    MAMUNIA (Original) (00.50)
    LINDA McCARTNEY (Dialogue)
    PAUL McCARTNEY (Dialogue Link 3)
5     BLUEBIRD (00.55)
  (Live Version Australia 1975)
6     BLUEBIRD (Original) (00.23)
  PAUL McCARTNEY (Dialogue Link 4)
7     PAUL McCARTNEY (Dialogue Link 5)
    NO WORDS (Original) (00.10)
    GEOFF EMERICK (Dialogue)
8     NO WORDS (Original) (00.17)
    PAUL McCARTNEY (Dialogue Link 6)
    TONY VISCONTI (Dialogue)
    BAND ON THE RUN (Original) (00.16) (Illustration)
    TONY VISCONTI (Dialogue)
9     JET (Original from Picasso's Last Words) (00.26)
    PAUL McCARTNEY (Dialogue Link 7)
    JET (Original from Picasso's Last Words) (00.10)
    Al Coury (Dialogue)
10     JET
  (Berlin Soundcheck - 3rd September 1993) (03.51)
11     PAUL McCARTNEY (Dialogue Link 8)
  CLIVE ARROWSMITH (Dialogue)
12     NINETEEN HUNDRED AND EIGHTY FIVE (Original) (02.19)
    PAUL McCARTNEY (Dialogue Link 9)
    JAMES COBURN (Dialogue)
    PAUL McCARTNEY (Dialogue Link 10)
    JOHN CONTEH (Dialogue)
13     MRS VANDEBILT (Original) (00.54)
  PAUL McCARTNEY (Dialogue Link 11)  KENNY LYNCH (Dialogue)
14     LET ME ROLL IT (03.52)
  (Cardington Rehearsal - 5th February 1993)  PAUL McCARTNEY (Dialogue Link 12)
15     PAUL McCARTNEY (Dialogue Link 13)
    MRS VANDEBILT (00.26)
    MICHAEL PARKINSON (Dialogue)
    LINDA McCARTNEY (Band On The Run Photo Shoot) (Dialogue)
    MICHAEL PARKINSON (Dialogue)
16     HELEN WHEELS (03.27) (Crazed)
  PAUL McCARTNEY (Dialogue Link 14)  CHRISTOPHER LEE (Dialogue)
17     BAND ON THE RUN (00.23) (Strum Bit)
  PAUL McCARTNEY (Dialogue Link 15)  CLEMENT FREUD (Dialogue)
18     PICASSO'S LAST WORDS (Original) (01.32)
  PAUL McCARTNEY (Dialogue Link 16)  DUSTIN HOFFMAN (Dialogue)
19     PICASSO'S LAST WORDS (Drink To Me) (01.11)
 (Acoustic Version)
20     BAND ON THE RUN (00.42) (Nicely Toasted Mix)
  PAUL McCARTNEY (Dialogue Link 17)
21     BAND ON THE RUN (00.36)
 (Northern Comic Version)

 また、このアルバムの発売に伴い、MPLのポール・マッカートニー・オフィシャル・ページでは、このアルバムの公式ホームページを開設した。さらに、発売元のキャピタル・レコードのホームページでは、発売日前日の3月6日に「Premium Listening Party」と題して、このCDからの曲を聞くことができる。
 また、アメリカのラジオMJIネットワークでは、3月8日に45分間の「
the Band on The Run - 25th Anniversary Radio Special 」が放送される予定である。さらに、アメリカの音楽専門テレビVH1では、このアルバムの特集番組を放送するということであり、アルバム「Band On The Run」のアルバム・ジャケット撮影風景も放送されるということである。
 なお、このアルバムの日本版の発売は東芝EMIから4月9日に予定されている。

1999年1月28日 Band On The Run 25周年記念盤CDの詳細

 1973年に発売されたウィングスのアルバム「Band On The Run」の25周年記念盤が、3月9日に発売予定であるが、その詳細が明らかになった。記念版には、ボーナスCDが付録として付き、ライナーノーツも新しく執筆されるということである。
 
ボーナスCDには、ポールを始め、ウィングスのメンバーであるリンダ・マッカートニー、デニー・レイン、エンジニアのジェフ・エメリック他多数の関係者からのインタビューと、アルバムセッションから、「Band On The Run」のアコースティック・バージョン「Jet」「Let Me Roll It」のリハーサル、「Band On The Run」「Helen Wheels」のオルタネイト・ミックス等の未発表バージョンが収録される予定である。

 


1999年1月28日 シングル「The Light Comes From Within」を巡る騒動

 リンダ・マッカートニーの最新アルバム「Wide Prairie」からの第2弾シングル「The Light Comes From Within」が予定どおり1月25日にイギリスで発売されたが、以下の歌詞が問題となり、イギリスではラジオ局やテレビ局から放送禁止の扱いを受けた。
      
"You say I'm simple, you say I'm a hick, you're fucking no one, you stupid dick."
 ポール自身は、この曲がラジオ局やテレビ局から不当に放送禁止にされてたとして、タイムズ紙を始めあらゆる新聞に意見広告を載せた。 意見広告では、ポールは以下のように語っている。
「万が一あなたが、お子さんにこのレコードを聴かせてはいけないと判断なさったならば、私たちはあなたの見識ならびに良識に感謝し、この曲がかかるたびに指で耳をふさぐことにします。反対に、もしお子さんがこの曲を聴いたとしても何の害もないと感じられたのなら、ひとこと、聴いてもよろしいとお子さんに言ってあげてください」
「僕らが生きているのは1990年代じゃなかったのか、それとも1920年代なのか」
ポールのスポークスマン、ジェフ・ベイカーは「このような明らかに扇動的なちょっとした言葉を使うのは16世紀のころから流行していた。作家でもジェイムズ・ジョイスやDH・ローレンスからニック・ホーンビーまで使っていたが、アルマゲドンは起こらなかった」と語っている。
 BBC関係者はこれに対し、この曲はラジオ・テレビで放送禁止されていないが、放送で単に多く取り上げられていないのが実情としている。「ああいう言葉づかいのために、放送に適した曲だとは思えなかったということです。現に、カップリング曲の‘Seaside Woman’は放送しています。放送するに適した曲だからです」
 なお、このシングルCDには、ジャケットに「Parental Guidance Explicit Lylics」シールが右下に貼ってある。

1999年1月13日 「Wide Prairie」からの第2弾シングルがイギリスで発売予定

イギリスで10月に発売されたリンダ・マッカートニーのアルバム「Wide Prairie」からのセカンド・シングル「The Light Comes From Within」がイギリスで1月25日に発売される。フォーマットは、CD(Parlophone / CDR6513)と7インチのピクチャー・レコード(RPD6513)、カセット(TCR6513)の3種類の予定である。なお、日本での発売予定はない。