サインボード・マジック!

 我々の思いがポールに通じた! ポール自身、コンサート中に観客が掲げているサインボードを見るのを楽しみにしていると語っていることから、これを利用する手はないと思い、コンサートに行く前にサインボードを作成し、それをコンサート中に周りの観客に迷惑にならないように、ポールにアピールできるようにタイミングを見計らって、次々と掲げました! 何と、それが面白い程に見事に次々と成功しました!
 はっきり言ってここのページは、私Jashの独りよがりと自慢話ですが、しばらく私Jashの熱い思いにお付き合い下さい!(笑)

 

(1)ロサンゼルス公演 2002年5月4日

 当初ポール・マッカートニーがツアーを開始した時は、テロにダメージを受けたアメリカを元気づけるために、アメリカ・ツアー"Driving USA"のみ企画されていたとのことです。当然、当初日本公演の予定は全くなかったので、今までポールのライブを生で一度も見たことがなかった私Jashは、わざわざアメリカまで行ってポールのコンサートを見に行ったのでした。

 行った先はロサンゼルスとアナハイム("Driving USA"追っかけレポート参照)。ポールのコンサートを見に行く為だけのツアーに参加したのですが、なんと前から3列目という途轍もなくいい席に座ることが出来たので、一緒のツアーに参加した方から、「Paul, Please Come Back To Japan」というボードをポールに見えるように掲げるように託されました。

 このボードは4枚組の大きなボードで、前から3列目だったら嫌でもポールの視界に入るだろうと、1回目のアンコール「The Long And Winding Road」の演奏前に揚々と掲げました! ポールはそれに気が付いたのですが、何の反応も示さず、見て見ぬフリ。再度2回目のアンコールの「Yesterday」の前に掲げたのですが、警備が厳しいアメリカ公演、今度は会場内の警備員が我々のところに飛んで来て、「ボード下げないとつまみ出すぞ!」と言われる始末。

 ああ、今回のポールへの思いは上手く伝わらなかったかなと思っていました・・・。

 "Driving USA"も終わって3カ月が経った8月のある日、日本公演決定のニュースが飛び込んできたのです! その記事には、次のような記述がありました。

★日本ファンの熱意が呼び寄せた来日

 来日公演は当初、全く予定されていなかったという。だが、5月4日のロサンゼルス公演で起きたある出来事がポールの気持ちを変えた。どの公演先でもビートルズ時代の曲以外では次々に席を立ってしまう観客が多い中、日本からツアーを組んで来た30人ほどの観客は、最新アルバム「ドライヴィング・レイン」からの曲にも総立ちで大合唱したという。5月の連休明け、ポールは親しい日本の関係者に電話し、「今年中に日本に行きたい」と来日公演の意思を伝えた。いわば、日本のファンの熱意が呼び寄せた記念すべき来日公演なのだ。

 これは、サインボードの内容をポールが見てくれたに違いない! そう信じるしかなかったです。 ともかく、ポール来日決定でよかった! そんな嬉しい気持ちでいっぱいでした!

(2)日本公演 2002年11月11〜18日

 サインボード・マジックが通じた(と自分で信じていた)のに気を良くして、今回の日本公演でアリーナの前の方の席を確保した際は、サインボードを掲げてアピールしよう! と心に決めていました。しかし、何枚も何枚もサインボードを掲げると返って1つずつのメッセージ性が薄れるので、サインボードは必要最小限のみを用意しようと考えていました。

 ポールが来日する前に、Jash's Homepageの掲示板にかなりの方が「Calico Skies」が気に入っていると書き込んでくれました。この曲は"Driving USA"ツアーでもリハーサルでのみ取り上げられているので、是非聴きたい、ポールも演奏できないことはないだろうと思い、左の「Please Play Calico Skies」のボードを用意することにしました。

 日本公演初日の11月11日、東京ドームから漏れ聞こえるリハーサルで、なんと「Calico Skies」を演奏しているではないか! 

 これは早速ボードでもってアピールしないといけないと思い、アリーナの前の方に座ったよっさん@Flying Horses にこのボードを「"Blackbird"演奏後に掲げてくれ!」と言って託しました! よっさん曰く、"Blackbird"演奏後に確かにポールに気づいてもらったけど、失笑されてしまったとのこと。やっぱだめかなと諦めかけていました・・・。

 13日の公演でアリーナの前方に座ったので、その時もボードを掲げてアピールしたのですが、ポールが気が付いたか気が付いていないか分からず。結局、東京ドーム3公演ではこの曲は演奏してくれませんでした・・・。このボードはほとんど諦めていました。

 大阪公演では、"Band On The Run"演奏時に客席が前のスクリーンに映されるので、せめて自分が映ってやろうと思い、「We're WINGSFAN」というボードを掲げたところ、見事自分が映ったので、満足していました。

 ところが、17日の大阪公演で、"Here, There And Everywhere"が終了した後、ポールが「今日だけの特別な曲を演奏します!」とMCでしゃべったので、来日前にテレビのインタビューで書き下ろしの新曲を披露すると言っていたのを思い出し、ああ、新曲が聴けるのかなあと思っていた矢先、いきなりあの「Calico Skies」を演奏し始めたのです!! これは偶然か、それともやっぱボードを見てリクエストに応えてくれたのかなと思うと、もう興奮して止まなかったです。懸命に例の「Please Play Calico Skies」のボードを探しだし、この曲の演奏が終わった時に掲げたら、なんとポール自身がボードに気が付いてくれたのです!!

 そして、ポールは私を指さして、こう言ったのです。

 「Yeah! For you!」

これは間違いなく、私のリクエストに応えてくれたのです! これで完全に頭に血が上った私は、これ以降の5曲くらい、全く記憶が飛んでいます・・・。
 結局、9月から始まった「Back In The US」「Driving Mexico」「Driving Japan」でセットリストを変えたのは、10月13日のヒューストン公演("Midnight Special"を演奏) と大阪公演だけでした!


17日大阪公演のスタッフ用セットリスト表(アルバム「Back In The World Live 2003」のライナー写真より)。これを見れば、「Calico Skies」は急遽演奏された曲であることが分かります。

 

(3)ライブアルバム「Back In The World Live 2003」


 日本公演も過ぎ、それまでのツアーを収めた公式ライブアルバム「Back In The World Live 2003」が発売されました。このライブCDには、大阪公演を収録した"Calico Skies"も収められていると日本盤のCDカバーに書いてあるのですが、この曲を聴いてびっくり!! なんと演奏後の「Yeah! For you!!」という声が入っているではないか!!

 

(4)ロンドン公演 2003年4月18、19日

 昨年の日本公演の興奮醒めやらず、ロンドン公演にも見に行ってきたのですが、ここで一大プロジェクト(という程でもないのですが)を企画しました。日本公演が終わったあと、各ホームページで再来日公演を願う声が多かったので、ロンドン公演まで見に行く日本人で、周りの迷惑にならないように、タイミングを合わせて、「日本に戻ってきて!」という旨を伝えるボードを掲げよう! と企みました。

 18日の公演では、「Hey Jude」のコーラスの時に、何人もの日本人がボードを掲げたので、それに気が付いたポールはかなりびっくりしていました! そして、少し涙ぐんでいるようにも感じました!


 ここで、ロンドン公演の数日前より、セットリストから外されていた「Maybe I'm Amazed」をやっぱり演奏して欲しいと思い、"Back In The USSR"の演奏後に「Request Maybe I'm Amazed」というボードを掲げました。ポールはしばらく私の方を見て、目を凝らして2〜3秒間このボードを読みましたが、無視してピアノの方に行きました・・・。やっぱ見て見ぬ振りか・・・。

そんなことにもめげず、コンサートの終わり、"The End"が終了した後、今度は「OKINI Thanks」と書いたボードを掲げると、ポールはコンサートの一番最後の言葉として「おおきに!」と言って帰っていきました! やっぱり日本人ファンが遠路はるばる見に来たことに対して、ポールは大変嬉しく思っていたんでしょうね!

ポールの発言はこちらで聴くことができます。

次の日の19日のコンサートでは、何と今までセットリストに外されていた"Maybe I'm Amazed"が復活。今回は私のリクエストに応えてくれたかどうかは定かではないのですが、人気の高いこの曲を再び聴くことが出来て、このうえない幸せを感じたのでした・・・。