音楽ゲームが流行している北米では『Guitar Hero』『Rock Band』シリーズが大成功。先日も、ビートルズのヒットソングを45曲収録した新作『The Beatles: Rock Band』がリリースされ、注目を集めているところだ。
これに続いて、同じくイギリス出身の伝説的ロックバンド、ピンク・フロイドも、音楽ゲームへの参加に関心を持っていることが、英BBC Newsで報じられた。
BBCのインタビューに答えた同バンドのドラマー、ニック・メイスン氏は、「僕たちは(参加を)検討すると思う。レコード・ビジネスはもはや消滅したといっていいから、誰もが音楽を売るための新しい方法を模索している」と語っている。
同氏はこうした音楽ビジネスの変化には複雑な思いを抱いているようで、「僕はいつも(好きな曲だけをチョイスするのではない)アルバムというコンセプトを気に入っていた。アルバムジャケットのアートにまつわるビジネスとともにね」と昔を懐かしんでいる。
また、最近の音楽ゲームの流行についても、「子供たちがゲームをしているのを見ているとイライラするよ。ボタンの押し方を覚える時間をギター練習に投じていたら、今頃はすごく上手くなっているだろうに」と、苛立ちを隠さない。
このように、人気ミュージシャンの中には、子供が本物の楽器に興味を持たなくなるという懸念などを理由に、音楽ゲームに否定的な意見を持つ人が少なくない。例えば、ローリング・ストーンズの元メンバー、ビル・ワイマン氏は、「(ゲームのせいで)本気で楽器を学ぼうとする人がどんどん減っているのは残念。興味ないよ」と言っている。
しかし、海外の音楽シーンを語るうえで、音楽ゲームの存在はもはや切っても切り離せなくなっていることはたしか。伝説的ミュージシャンたちも、さすがにその事実は無視できなくなっているのだろう。
Source: gpara.com