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 今年(2009年)9月9日、ザ・ビートルズ(以下、ビートルズ)のアルバムがリマスター化されて再発売になった。ビートルズの楽曲が初CD化された1987年以来初めてということもあって大きな話題を集め、発売から1カ月足らずで国内だけでも200万枚を売り上げる大ヒットとなった。改めてビートルズの偉大さを思い知る「事件」でもあった。日本国内でのマーケティングを担当しているEMIミュージック・ジャパン(東京・赤坂)の大島隆義さんに話をうかがった。

リマスター作業には4年もの時間を要した

――ビートルズのCDアルバム発売が1987年。以来今日まで一度もリマスター盤が出ていないというのは意外でした。

 大島 そうなんです。いわゆるベスト盤・企画盤などで90年代以降に発売されたものについてはデジタルリマスターを加えたものもあるのですが、「本丸」ともいうべきオリジナルアルバムのリマスターはこれが初めてです。今後はこのリマスター盤をビートルズのオリジナルアルバムとして販売していくことになります。

 実は以前から「ビートルズのオリジナルアルバムをリマスターして欲しい」という要望が世界規模で寄せられてはいました。結局、最初のCD発売から22年が経過したわけですが、これは我々がファンの声を無視していたということではない。CDの生産技術は日進月歩で、だから87年当時の技術で作られたアルバムが21世紀の現在もそのまま売られ続けていることを懸念する声は根強くあったのです。ただ、ビートルズの楽曲にふさわしい高品質なリマスター技術が確立し、かつビートルズの全楽曲をリマスタリングするのには、どうしてもそれだけの時間が必要だったということなのです。

 リマスターの作業はファンには馴染みも深いロンドンのアビイ・ロード・スタジオで行われ、作業完了まで実に4年もかかっています。ビートルズの楽曲や演奏はある意味では世界遺産ですし、熱狂的なファンもたくさんいらっしゃる。遺産の価値を損ねることのないよう、またファンのイメージを壊すことのないよう、作業は繊細の上にも繊細を極めたと聞いています。

――「リマスター」とは昨今よく聞く言葉ですが、具体的にはどういう作業で、どういう聴覚上の効果が生まれるのでしょうか。

 大島 リマスター作業とは、たとえていうならばオリジナルの音源を「磨く」作業です。マスターテープをハードディスクにデジタルコピーして、『Pro Tools』など専用の編集ツールを用いて個々の楽器音を際立たせたり、各種ノイズを除去したりといった化粧直しを施すわけです。この作業は24ビット処理で行っている。ビートルズのアルバムが初CD化された87年当時は16ビットが普通でしたから、もう段違いに高精度なのですね。

 ただ問題は、通常のリマスター作業なら取り除かれるボーカルの破裂音、歯擦音なども、ことビートルズの場合は「作品の一部」として価値のあるものになっていることです。先に「作業は繊細の上にも繊細を極めた」と述べたのはまさにこの点で、どのノイズを除去し、あるいは残すかについては相当な議論があったようです。実際のリマスターに携わったのは英EMIミュージックの選任チームですが、メンバー全員の合意が得られるまで延々と試行錯誤を繰り返したそうです。だからこそ4年もの時間を要したわけですね。

 大島 リマスターの聴覚効果ですが、これは聴き比べていただければ瞭然だと思います。まず分かりやすいところでいえばボリュームレベルが上がっている。アンプのボリュームを同じにしても、新しいリマスター盤のほうが大きい、迫力ある音になっています。またこのたびのリマスターにともない、従来モノラルで発売されていた『PLEASE PLEASE ME』『WITH THE BEATLES』『A HARD DAY'S NIGHT』『BEATLES FOR SALE』の初期4枚のアルバムはステレオになりました。もちろんモノラル録音をステレオに変換するのは、原理的には不可能です。しかしビートルズは将来を見越して、デビューアルバムの時点からステレオ録音していたのです。だからLP時代には、上記4枚のアルバムのステレオ盤も発売されていたことがあるんですよ。

 また、リマスターによって音が際立って鮮やかになってもいます。従来のCDでは聴き取りにくかった演奏の微妙なニュアンスがはっきり聴こえるようになりました。さらに楽器の位置関係が明瞭になるなど、音の定位感も大きく向上しています。こうしたリマスターならではのメリットは、安価なCDラジカセなどで聴いてもはっきり分かるレベルだと自負しています。

 余談ですが、リマスターの効果が一番顕著に出ている曲として、私は個人的に『Michelle』をお勧めしたいですね。原曲は大変に美しいバラードですが、その美しさが一層際立ったと感じられるはずです。

――今回のリマスターにあたって、御社は作業にかかわってはいないのでしょうか。

 大島 残念ながらそれはありません。意見を言うこともありませんでした。ただ、今回のリマスターにあたり、通常盤とは別に「ザ・ビートルズ MONO BOX」という限定セットを全世界で発売しています。これは「MONO」という名前が示す通り、ビートルズのオリジナルアルバム13枚のうち11枚をモノラルにリミックスして販売しているものです。このBOXの生産を手がけたのが弊社です。実は日本で生産を手がけたビートルズのCDが全世界で発売になるのは過去に例がなく、ある意味では画期的なことなのです。

 どうして日本が「MONO BOX」の生産を一手に引き受けることになったのか。一つには紙ジャケットの生産技術の高さが挙げられます。「MONO BOX」に収められているアルバムはいわゆる紙ジャケット仕様でして、60年代に英国で発売されたオリジナルアルバムのデザインや体裁を、写真の色味なども含めてそのまま再現している。そういう丁寧な仕事ができるのは、やはり日本以外にはないそうです。ちなみに「Kamijake(紙ジャケ)」という言葉は、欧米の音楽ファンにはそのままで通じるらしいですよ。

「MONO BOX」を発売した背景ですか? やはりビートルズが活動していた時代のオーディオはモノラルが主流であり、モノラルこそがビートルズの底本だったことが挙げられますね。それを21世紀のリマスター技術でリファインしたものをお届けしたい、という気持ちがあったのです。おかげさまでファンの方からは大変高い評価をいただいています。ぜひ皆さんもお買い求めください......と申し上げたいところですが、前述のようにこれは「限定セット」なので、もはや店頭在庫しか残っていないのが残念なところです。

――英国でリマスター盤の制作が進んでいるのを知ったのはいつのことですか。

 大島 ビートルズのオリジナルアルバムをリマスターして発売するとアナウンスしたのが今年(2009年)の4月7日。私はその直前に知りました。逆にいえばその時まで、リマスター作業が進んでいることはまったく承知していなかったのです。ビートルズは非常に厳密なイメージ管理をしていますので、そういうことは決して珍しくありません。

 リマスター盤が出ると知ったときですか? そりゃあ興奮しましたよ。「これはすごいビジネスチャンスになるぞ」と。また、いちビートルズファンとしても「一刻も早く新しい音を聴いてみたい」とも思いました。何しろ最初のCD化から20年あまりが経過しています。この間の技術の進歩には凄まじいものがある。21世紀のテクノロジーでリファインしたビートルズがどんな音になっているか大変な興味がありました。

 実際、手にしたリマスター盤は大変に素晴らしいもので、「これなら耳の肥えたファンの方にも納得していただける」と確信しました。私は主に紙媒体とWebのマーケティングを担当しておりますので、この方面でリマスター盤の素晴らしさを訴求し、「売る」ための手筈を整えていったのです。具体的には、各種フライヤーをつくったり、朝日新聞の広告部に協力をお願いして記事広告を制作し、号外の体裁にして駅で配布してみたり。いずれも大きな反響をいただきました。

 Web関係では、13のポータルサイトとパートナーシップを組んでパブリシティーをさせていただきました。それとは別にYahoo! JAPANのトップページに継続的にバナー広告を出して、自社の専用サイトへの誘導をはかりました。これは非常に多くのアクセスを集めました。このバナーをご覧になってリマスター盤の発売を知った方も多いのではないでしょうか。

Source: nikkeibp

 ビートルズのハンブルグ時代を描いた1994年の伝記映画「バックビート」が舞台化されることがあきらかになった。
 
 イギリスの大手音楽メディア〈NME.com〉によると、この舞台の監督を務めるのは、映画と同じくイアン・ソフトリー。脚本は舞台用に変更されるため、イアンとスティーヴン・ジェフリーズの共作となっている模様だ。
 
 「バックビート」は、1962年に21歳の若さで他界したビートルズのオリジナル・ベーシストであり、画家としても才能を発揮したスチュアート・サトクリフにスポットを当てた物語。ジョン・レノンや、スチュアートの恋人だったドイツ人写真家のアストリット・キルヒヘアとの関係が描かれている。今回の舞台化に当たり、監督のイアンは以下のように語っている。
 
 「映画を作っている時から、〈バックビート〉をどんな風に舞台化するかも考えていたんだ。スチュアートのドラマティックな絵とアストリットの見事な写真を物語に織り込んで、素晴らしい生演奏といっしょに届けられたらってね。本当に嬉しいよ。何年も経って、ついに〈バックビート〉を舞台化できるんだからね。しかも、スチュアートが生まれたスコットランドで初公演が行われるんだから」。
 
 「バックビート」の舞台は、来年2月9日から3月6日にかけて、グラスゴーのシチズンズ・シアターで上演される予定。

Source: bounce

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